column2023/07/20
Cookie(クッキー)のメリットとリスクについて徹底解説
Cookieとは
Cookieとは、Webサイトにアクセスしたユーザーの情報を記録したファイルの事を指します。
普段ブラウザを通して様々なWebサイトを閲覧する際に、ブラウザ上に記録を残しスムーズな閲覧などを補助する役割があります。
Cookieはブラウザごとに発行されるため、例えば、「Google Chrome」を使用した後に「Safari」を使用し、同じWebサイトに訪問しても情報は引き継がれません。
Cookieが使用される場面
CookieはECサイトのカート保存機能やお気に入り機能、ログインが必要なWebサービスにおいて、ログインID、パスワードの保存にも使用されています。
このようなサイトではCookieを発行することにより、ユーザーが同じWebサイトを訪問した際に、前回の続きからショッピングをしたり、ログイン情報無しでWebページへアクセスする事が可能になります。
また、Cookieにより検索結果もパーソナライズされており、同じ検索単語でも、そのユーザーごとに検索結果が異なる場合があります。
これはCookieに保存されたこれまでの閲覧履歴や位置情報をもとに検索結果として表示する情報を変えています。
Cookieのデメリットやリスク
Cookieは特に意識しなくとも、知らず知らずのうちに保存、発行がされておりますが、便利な点が多い反面、個人情報など大切な情報を扱うため、場合によってはデメリットやリスクも伴います。
・個人情報流出のリスク
Cookieにより、ECサイトでのショッピング、Webサイトの閲覧においてメリットはありますが、PCやスマホを紛失してしまった場合、SNSへのログイン、ECサイトのカート内の商品を勝手に購入されるなど、様々なリスクを伴っている点は意識しなければいけないポイントです。
また、インターネットカフェや図書館など多くの人が利用する共有のパソコンではWebサイトへのログインは控えることが大切です。
どうしてもWebサイトへのログインが必要な場合には、「Cookieを削除する」「プライベートブラウザ」を使用するなどの対策が必要です。
・プライバシー侵害の問題
第三者がCookieを取得できる「3rd Party Cookie」の場合、ユーザーが意図していないことからも、プライバシーの侵害にあたるのではと問題視され始めています。
・過剰なリターゲティング広告の問題
リターゲティング広告は効率的かつ効果的な配信手段と言われておりますが、配信が過剰であったり高頻度ですと、ユーザーの不信感にも繋がります。
また、プライバシーの観点から「閲覧履歴が知られている」というような気味の悪さを感じるユーザーも多いです。
Cookieに関する世界の動向
Cookieにはメリットとデメリットが存在し便利な反面、個人情報保護、プライバシー保護の観点から問題視され始めています。
Webサイトの中にはCookieの使用を承諾する通知を出すものもあるのですが、利用規約が非常にわかりづらいなどといった懸念点もあります。
実際に「Safari」の開発元であるApple社では、リターゲティング広告をプライバシーの侵害として、ITP(サイトトラッキングを防止する機能)を導入しております。
「Google Chrome」の開発元であるGoolge社でもCookieの代替案となるプライバシーサンドボックスと呼ばれるものを開発しており、段階的に3rd Party Cookieを廃止していく動きを見せています。
まとめ
Cookieという言葉を知らない方でも、日常的にWebサービスやブラウザを利用する際に必ず身近な存在となっています。
「Safari」や「Google Chrome」など各ブラウザの仕様や法規制も見直されつつありますので、動向を注視しながら各個人でもCookieをしっかりと理解していくことが大切です。